断熱効果や飛散防止などを手頃な価格で期待できるのが窓ガラスフィルム。貼って損はないアイテムですが、懸念ごとが一つ。それは、貼った後に水泡が見えたり、白く曇ってしまったりすることです。
その現象のことを水残り現象と言いますが、なぜ水残りが発生するのかご存知でしょうか。ここでは、水残り現象の原因や解決方法についてご紹介します。窓ガラスフィルムについて知りたい方!水残り現象を心配されている方!必見です。
窓ガラスにフィルムを貼ると必ず起きてしまう水残り現象って何?
なぜ、窓ガラスフィルムに水泡ができたり、白く曇って見てえたりしてしまうのでしょうか。その原因や消えにくい条件、水残りは自然に消えるのは本当か?について解説します。
水残りが発生する理由とは
窓ガラスフィルムの施工には4工程あります。まず、窓ガラスやサッシの清掃。次に、窓ガラスに水を噴射します。そして、フィルムの貼り付け、最後にフィルムの水抜きです。
窓ガラスに水を噴射する理由として、静電気や空気の侵入の防止、ホコリの付着を防ぐためです。ですが、この過程により窓ガラスとフィルムの間に水が残り、水残り現象の原因となります。※フィルムの種類によっては水を使用しないドライ貼り工法という施工方法で貼り付ける窓ガラスフィルムもあります。
窓ガラスフィルムを施工する際は空気を完全に抜くことはできますが、水は若干残ってしまうものです。その残った水が時間とともに集約されていき、水残り現象となってフィルムを施工した窓に映ります。
水残りは消えるって本当?
窓ガラスにフィルムを貼る工程で、水残り現象は必ず発生してしまうもの。では、このまま一生残ってしまうものなのでしょうか。答えはいいえです。発生しても心配無用。
その理由として、水残りは時間とともに蒸発し、乾いて自然に消えます。水はフィルムの表面とエッジ(フィルムの端)から自然に抜けていく構造です。消えるまでの期間の目安は約1週間から1ヶ月。飛散防止フィルムや日射調整フィルムは比較的早く消滅します。ですが、防犯フィルムなどの分厚いものだと3ヶ月から長くて半年ぐらい時間がかかる場合があります。
水残りは消えるがエアー(空気)は消えない
水残りとエアー(空気)の違いを判断することは経験がないと難しいです。窓ガラスフィルムを施工する際には、施工液に中性洗剤を混ぜることが多いです。この施工液は泡立ちますので、水の中に泡があればエアーが残っている可能性が高いです。少量のエアーの場合は消えますが、直径1cm以上のエアーは消えずに残ることがほとんどです
消えにくい水残りには原因が!
水残りは発生しても、時間とともに消えるので心配するものではありません。ですが、時間が経ってもなかなか消えないことがあります。その原因は、水抜きが不十分であることと水残りの場所やフィルムの種類にあります。
十分に水抜きがされていないと、水の蒸発に時間がかかり、水残りがなかなか消えません。また、水の量が多いと空気残りが発生する恐れがあります。水抜きが十分であるか注視し、大きな水残りには警戒が必要でしょう。
水残りはフィルムの表面と端から抜けていきます。中央に水残りがある場合は、端よりも時間がかかります。また、窓ガラスフィルムの透過性によって、水の抜けにくさに違いがあります。金属層のフィルムや分厚いフィルムは水抜きに時間を要し、消えにくい傾向にあります。
水残り現象の解決方法とは?誰でもできる簡単方法!
多少なりとも発生してしまう水残りですが、できるだけ早く消えてほしいですよね。ここでは、そのための方法をご紹介します。
施工会社を選びを慎重に
水残り現象を抑えるためには、施工会社の力量が問われます。フィルムを貼る時に、圧力がかかりやすい道具を使ってしっかりと水を抜くことが大切です。また、経験の浅い職人や、専門会社以外に依頼するの場合は、水抜きの力加減がわからず、水が残りすぎたり、逆に力を入れすぎてガラスを割ってしまったりする場合もあります。信頼できる施工会社にお願いしましょう。
家の中で誰でも簡単にできる工夫
施工後に、家の中で工夫できることがあります。室内を乾燥させたり、温度を上げることがで、水を早く蒸発させることができます。暑い夏は比較的早く消えますが、寒い冬や湿度が高い場合は扇風機などで風を当てましょう。
水残りの水泡は気になるかと思いますが、押し出すとフィルムを傷つける可能性があります。触らないように気をつけましょう。
※注意!ドライヤーや暖房などでガラス面を温める行為はやめておきましょう。ガラスを熱で温めるとガラスの熱割れ(熱が原因でガラスが割れる)リスクが上がります。
水残り現象でやってはいけないこと
水残り現象を早く解決したいがために、間違った方法をとってしまうと、窓ガラスフィルムに悪影響を与えてしまいます。注意すべき点を紹介します。
ライターの火やドライヤーを当てるなど熱で乾かす
窓ガラスは非常に熱に弱いです。また、フィルムも耐熱温度を超えると破けてしまいます。ドライヤーを窓ガラスの1点に当て続けると窓ガラスが熱割れしてしまいますので、絶対に熱するのはやめましょう。
フィルムに穴をあけて水を抜く
カッターや千枚通しなどでフィルムに穴をあけて水を抜けばよいのでは?ということも考えられますが、穴をあけた部分からカビなどが侵入する可能性もあります。また、フィルムを清掃する際に引っかかりがあると、布などが引っかかってフィルムを破ってしまう可能性もあります。長く使っていくものですので、この方法はおすすめしません。
再度圧着する
フィルムを施工した直後は水が抜ける余裕がありますが、施工してから1日後など、中途半端に乾いた状態で無理やり水を抜こうとすると、フィルムのシワが逃げる場所がなくなり、フィルムが折れてしまう場合があります。
水残りの問題を解決して窓ガラスフィルムを活用しよう
どうしても発生してしまう水残り。ですが、時間とともに消えるので安心して窓ガラスフィルムを活用して下さい。ここでは、窓ガラスフィルムの機能をご紹介します。
飛散防止で安心
窓ガラスが割れた時に、破片の飛び散りを防ぐ効果のあるフィルムがあります。地震や台風などの災害時に、ガラスの破片が飛び散るのを防ぎ、二次災害を予防します。
飛散防止フィルムの驚き効果!飛散防止フィルムを貼るべき窓とは?
夏の暑さを軽減
遮熱フィルムを利用すれば、日射熱の量を抑えることができ、夏の暑さ対策になります。フィルムの特殊な構造により、暑さの原因となる近赤外線を跳ね返し・フィルムの表面でも吸収することで、室内への熱源の流入を防ぎ、暑さを防ぐだけではなく、冷房費の節約にも繋がり省エネ対策にもなります。
目隠しや防犯フィルムで暮らしを守ろう
窓の外の人通りや視線を遮るフィルムがあるので、プライバシーの保護に役立ちます。外観と馴染むミラータイプやステンドグラスタイプなど種類が豊富なのでありがたいです。
ミラーフィルムの詳細はこちら
すりガラス調など目隠しフィルムの詳細はこちら
また、金属バットで叩いても割れないフィルムやガラスを割る時に大きな音が出るフィルムがあります。どちらも泥棒や不審者の侵入を防ぐ効果があります。防犯対策をして、安心して暮らすことができます。
まとめ
窓ガラスフィルムを貼る際に、問題の水残り現象。必ず発生してしまうもので、時間とともに消えるので心配無用でしたね。施工会社選びや水を蒸発させる工夫をすれば、早く消すこともできました。
窓ガラスフィルムを活用すれば、災害対策や暑さ寒さ対策、防犯対策などが期待できます。お手頃な価格で施工でき、貼ることで安心材料になったり節約になったりしますよ。メリットが多いアイテムなので、ぜひ施工を検討してみて下さいね。